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書 評
毎日新聞出版局発行の『サンデー毎日』2004年6月13日号の書評欄
「サンデーらいぶらりぃ」に、同業者であるフリージャーナリストの斎藤貴男氏による「サイバー
監視社会の真実」と題する、拙著『デジタル・ヘル』の書評が掲載されました。
斎藤氏はいま、いちばん脂の乗り切ったジャーナリストで、現役の中でも最もシャープに現代
社会を斬っている1人です。同氏及びサンデー毎日編集部に厚くお礼を申し上げる次第です。
<近年の、いわゆる監視社会のテーマに先鞭をつけた自負が私にはある。『プライバ
シー・クライシス』(文春新書、一九九九年)で、住民基本台帳ネットワークは人間を
一元管理・監視する国民総背番号制度の企みである事実を明らかにした。
思えばあの頃は、しかし、まだしも長閑だった。政府も企業も水面下で動いていた分
だけ、新しい事実を掘り起こしていくことの喜びがあった。
五年後の現在、政府も企業も完全に開き直っている。下々を監視して何が悪い。貴様
らなど息する財布か、安上がりな労働力でしかないのだぞという本音丸出しで、けれど
もきちんと検証するメディアが少数派だから、なかなか一般に伝わらない。正直、疲れてきた。
そこに! 本書が出た!!
この国が突き進んでいるサイバー監視社会の真実を、気鋭のフリージャーナリストが
きっちりと書き込んだ。本欄を読んだだけの読者にも一端を知ってもらいたいので、小
見出しの一部を列挙しておく。
「あなたのカオが知らぬうちにデジタル情報化されている街」
「『悪いことはしていないから監視カメラはOK』という呑気さ」
「盗聴法合法化のメリットは当局に歯向かう者への無言の脅し」
「国民総背番号制度イコール社会全体のサイバー“監視化”」
「SuicaとNシステムと住基カードであなたの行動を全登録」
「遺伝子情報による管理、選別、差別、排除が始まっている」
「『ユビキタス社会』は『いつでもどこでも監視される社会』」
「全人類に生後すぐにICチップ埋め込んだら“素晴らしい”!!」
大袈裟でもなんでもない。自らも“見張る側”のつもりの大マスコミが、政府と企業
と一緒になって監視社会を構築する側に回っているから、
みんな、知らないだけなのだ。とにかく知ろう。知ったら本気で怒ろう。
これで怒れなかったら、あなたは人間ではない。奴隷である。>
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